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MYANMAR TEAK

ミャンマーチークとは

stability

強度と安定性

寸法安定性

無垢材のメリットのひとつに自然の調湿作用があげられますが、調湿作用により木材の含水率が変化するとかならず木の膨張・収縮が発生します。
チークは数ある木の中でも寸法安定性が高く、この膨張・収縮が少ない特徴を持っています。例えば、90mm幅フローリングの含水率が5%変化した場合、オークだと1.6mmほど幅方向に動きが出ますが、チークのばあい0.8mmと半分ほどの動きでおさまる傾向があります。
春夏秋冬で温度・湿度が大きく変化し、床暖房も使用する空間には最適なフローリングとなります。

耐久性

造船材に多く使われている様にチークは非常に耐水性に優れております。実際に木製の橋脚などにもチーク材は使われております。水に強いので、水拭きによる清掃も気兼ねなく行えます。
また、天然オイル成分のテクトキノンが虫害、特に白アリに対して強い防虫性能を発揮します。
また、酸に強く、チークのオイル成分は接触する釘など金属を錆びにくくさせる効果もあります。

強度及び堅さ

気乾比重は0.7で、素足で歩くのに程よい堅さと言えます。パインよりも堅く、ケンパスなどより柔らかい材です。 加工性も良く、通常のツール類及び手作業でも加工可能です。

ミャンマーチークの参考画像1
ミャンマーチークの参考画像2
ミャンマーチークの参考画像3

feature

目が詰まった天然のミャンマー産チーク

樹木の大きさと植生

ミャンマーチークの大きいものでは高さ45m、胴回り3.7mになります。ミャンマー国内では、海抜920m以下の低い丘から平地にかけて、混成落葉樹林体で群生しているケースが殆どです。

ミャンマーチークの人気が高い理由

ミャンマー産チークが世界的にも人気が高い理由は、資源保護上ゆっくり且つしっかり成長したチークを選別しているので、品質の狂いが少なく寸法安定性・耐久性に優れているからです。また、ミャンマーの恵まれた天候や土壌が優れた色合い・天然オイル成分をしっかりと含んだチークを産み出すからです。天然のオイル成分は気品のある艶に経年変化し、オリエント急行やクイーンエリザベス号など世界中のラグジュアリーな空間にミャンマーチーク材が採用されてきました。

メンテナンスが楽チンな無垢フローリング

天然オイル成分が豊富で、耐水性があるので、ミャンマーチーク材はヨットのデッキや浴槽の内装材にも使うことができます。そのため、水拭きNGが多い無垢材の中、チーク材は水拭きが可能で日頃のメンテナンスに気を使わなくて済みます。また、無塗装の場合はオリーブオイルの無添加石鹸で「ソープフィニッシュ」というメンテナンスが可能で、無塗装品の自然な風合いの残しながらお手入れすることができます。

DIFFERENCE

ミャンマーチークと他国のチークの違い

天然チークと植林チーク

天然チークと植林のチークならびに「巻き枯らし」を行ったものとそうでないものの収縮率及び比重のデータを以下に示しております。比重は生材から全乾まで行った際のもので、収縮率もそれにともなって変化した率を表しています。
下記の表1からフィリピン産を除き、チークはどこで生育した場合でも比重は変わりませんが、ミャンマー産の方が他国産に比べて収縮率が低いのです。ミャンマー産は成長がゆっくりで目が詰まっているので、収縮が少ないのがお分かりいただけると思います。

産地 状態 全乾比重 収縮率%: 生材から全乾時
柾目 板目
ミャンマー 天然・巻き枯らしなし 0.586 2.1 3
ミャンマー 天然・巻き枯らしあり 0.594 2.2 3
Malabar (インド) 天然 0.614* 2.5 6
C. Provinces (インド) 天然 0.526* 2.2 4
Bihar & Orissa (インド) 天然 0.536 1.8 4
Angul (インド) 天然 0.609 2.6 4
Hoshangabad (インド) 天然 0.554 2.3 4
C. Puri (インド) 天然 0.580 1.8 4
ホンジュラス (a) 植林 0.560 2.1 5
フィリピン (a) 植林 0.490 2.2 4
タイランド(b) 植林 0.640 2.5 5
インドネシア (b) 植林 0.646 0-2 0-3.5
ナイジェリア(c) 植林 0.509 0-3 0-5
パプアニューギニア(c) 植林 0.509 2.1-3 3.6-5
南アフリカ(c) 植林 0.646 2.1-3 3.6-5

Oven dry volume basis. (a) = Wiemann, (b) = Sono P., (c) = Keating and Bolzo

巻き枯らしとは

巻き枯らしとは、根からの養分を運ぶ辺材部分を削り取り、含水率やヤニの調整を行うことです。ミャンマーでは、この「巻き枯らし」を行うのが一般的で、立ち木のまま約3年放置します。そうする事で、水に浮くことができるようになり、筏を組んで大河を下ってくる事ができるのです。一方、巻き枯らしは人口乾燥時における時間短縮・歩留まりの改善につながります。ちなみに、巻き枯らし後27ヶ月経ったチークは33.6%の含水率残っていると言われております。(Sweet, 1922年)
しかしながら、この状態では繊維飽和点(30%)より高いので、まだ乾燥が必要な状態です。

巻き枯らしを行ったチーク

巻き枯らしを行ったチークは強い傾向があります。Pierson(1913)とBrown(1932)は巻き枯らし の効果について、表2・表3の研究を行いました。
結果、「巻き枯らし」を行った天然ミャンマーチークが風合い・強度・安定性に最も優れていることがわかります。さらに、天然チークはオイル成分を多く含有し色味が濃い傾向があります。この特性は高い保存性の特徴となり、それが世界中の方々から好まれるのです。

巻き枯らしチークとそうでないものの曲げ強度
産地 曲げ強度 (psi)
巻き枯らしを
行っていないもの
巻き枯らし
ZigonForest Division 16,397 17,404
TharyawaddyForest Division 11,580 11,670
巻き枯らしチークとそうでないものの強度
巻き枯らし
の有無
含水 比重 曲げ強度(psi) 木目方向への
圧縮(psi)
木目方向への
せん断
剛性
(%) (lb/cft) FS
@PL
MOR MOE
×1000
FS@
PL
Max.
crush
(psi) End
(lb)
Side
(lb)
有り 14.0 43 9145 14965 1913 5345 8525 1355 1225 1240
無し 14.1 40 9425 14465 1830 5385 8350 1140 975 860

Note: M.C = Moisture content; FS @ PL = Fiber Stress at the Proportion Limits; MOR = Modulus of rupture; MOE = Modulus of emphasized.

ミャンマー森林省が管理する正規ルートの合法材は、この巻き枯らしを行っており製材後の寸法安定性や強度が安定しております。 一方、国境近辺で行われる違法伐採や密貿易のチーク材は、闇夜に乗じて一夜で伐採するので、こうした巻き枯らしは行われておりません。したがって、これらは製材後に酷い狂いが生じる恐れがあります。

sustainable

チーク材の流通・サステナビリティ

ミャンマーの基本政策

ミャンマー森林省は1995年に森林政策を刷新し、チークなどの貴重な天然資源を産み出す豊かな森を次世代へ引き継ぐために、持続可能な各種の施策を実施しております。

原木の伐採

1856年から150年以上続いている30年周期の伐採基準(Myanmar Selection System, MSS)では、計画的な伐採が行われております。具体的には年間成長率と胴回りの大きさを測り、成熟したとされるチークに「巻枯らし」を行い、木のヤニ除去・含水率の低下を行います。その後、重機を使わずに象によって大河まで運び、原木を筏に組んで ヤンゴンまで下ってきます。こうした原始的な運搬方法は過度の乱開発からチーク原生林を守っている一助となっています。

チークの原産国と輸出国

世界中のチーク材の多くはインドネシアとミャンマーから輸出されております。
ミャンマー産の天然チークはインドネシアの植林チークなどとは明確に区別され取引されています。それは、色合いが優れている事に加え、ミャンマーでは英国植民地であった150年以上よりチーク材の国家管理を実施しており、未成熟なものがなく目が詰まった高品質なチークを安定的に供給してきたからです。

また特に注意すべき事として、いくつかのベンダーではミャンマー産以外のチークが「ミャンマーチーク」として出荷されていることです。多くのベンダーでは東南アジアで生育するものは全てミャンマーチークと称するケースが多々あります。もし貴方が原産地にこだわるのであれば、原産地が本当にミャンマーであるのかどうか確認することをお勧めいたします。

ミャンマーの植林計画

計画的な伐採に加え、これからのミャンマーチークは、良質の原木から種を取り栽培することで、植林材の品質改良及びを、ハイブリッドなチークの研究が将来を見据え進められております。特に1998年からは40年周期の年間8,100haに及ぶ植林計画が進んでおり、限りある資源を枯渇させずに循環させていく試みが実施されています。

ミャンマーチークの参考画像1
ミャンマーチークの参考画像2
ミャンマーチークの参考画像3

quality

最高品質へのこだわり
1本ずつ品質チェック

品質基準と色味 1本ずつ出荷前に全てチェック

チークの産地によって色合いや木目は様々で、時に美しい波目模様やユニークな縞を持つものもあります。弊社の品質管理基準では、素材の耐久性を損なう恐れのある欠陥があるものは、製造段階から除いております。ただし、無垢床材は工場規格品ではないので、一本一本表情が違います。

チークそのものが温度・湿度の変化に対して極めて安定的でワレなどの障害がおきにくい樹種ですが、実際に国際的な取引では「成長が早い植林チークよりも、目の詰まった安定性のある天然ミャンマー チーク」を求めるバイヤーが多いのです。

天然チークは植林のものと比べると、色合いが濃い事が特徴です。また、天然チークはオイル成分含有率が植林チークに比べて高く、これは経年変化における色合いの変化や耐久性に大きな影響を与えます。

チーク材の価格は他の無垢材と比べて高いですが、保存性・耐久性に非常に優れているので施工後床の張替えの必要がなく最終的にローコストとなり得る床材です。(1,000年以上前に立てられた寺院の発掘現場で、チークの梁が無傷のまま見つかった事例もございます。)

弊社のチーク無垢フローリングは、現地出荷前に全て一本ずつチェックしております。全品をチェックすることは、非常に骨の折れる作業ですが、規格品ではない天然の無垢材では欠かすことのできない工程と考えております。

そこには、お客様の新居で永年を共にする大切な床材なので、品質に妥協することなく徹底したこだわりを持って取り組むという弊社の想いが込められております。

ミャンマーチークの参考画像1
ミャンマーチークの参考画像2
ミャンマーチークの参考画像3

interview

工場長インタビュー

--あなたのお名前と職種を教えてください。

「U Kyaw(チョウ)です。製材所の工場長です。」
「U Tun(トゥン)です。プロダクトマネージャーです。」

---工場では何名の方が働いていますか。

U Kyaw「総勢260名の熟練した職人によって運営しています。フローリングの他に家具の製造も行っております。」

---月間の製造能力はどれくらいですか

U Kyaw「月間300m3(20,000平米)以上の処理が可能です。」

---フローリングになるまでにどういった工程を踏むのですか。

U Kyaw「まず一定の成長に達した原木は、『巻き枯らし』によって木材の水分(含水率)を調整します。その後、象を使って原木を森から運び出し、原木同士で筏を組んで河を下ってヤンゴンまで運びます。」
U Tun「工場に入った原木は一定の大きさに切りそろえられ、人工乾燥機に掛けられます。そこで一定の含水率まで調整したあと、フローリングや家具などの製品に仕上げます。」

---製造過程で気をつけている事はどんなところですか。

U Kyaw「やはり品質の管理です。天然ものなので育った環境で一本ずつ表情が違ってきます。中には当然色合いがよくないログもありますが、我々の工場では原木をカットした後に品質上問題のあるものを選別し、できるだけ色合いが近いものを組み合わせてフローリングにしております。」
U Tun「ただ、家具製造で培った緻密な品質管理基準は、日本の厳しい品質基準をクリアするのに大きく役立ってますね。」

---最後に日本へのメッセージをお願いします。

U Kyaw「ミャンマーが誇るゴールデンチークは、昔から最高の床材として世界中から愛されてきました。日本の皆様も是非『本物のQuality』に触れて実感してみて下さい。きっと気に入っていただけると思います。」

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