無垢材の断熱効果
7月になって夏本番。暑い日が続きますね。さらに今年は電力不足なので節電がテーマです。電力消費を抑える為に、エアコンの使用制限をおこなっている方が多いと思います。「もともとエアコンが苦手!」という人も多いかと思いますが、今年こそエアコンに頼らずに体感温度を下げて、少しでも快適な環境を作ることが大事ではないでしょうか。
弊社のチーク無垢材を施工されたお客様からよく聞かれるのが「素足で歩いてもベトベトせずにサラッとして快適!」という感想です。無塗装や自然塗装の場合、チーク無垢材の質感を活かすことでサラリとした触感の床材になります。また、冬でも「痛いくらい冷たい」ようなことはなくホンワカとした温もりがあります。特にこれまで合板フローリングで生活されていた場合、その違いに驚かれることと思います。
ここで学術的なウンチクを。チークやナラ、ウォールナットという広葉樹には、根から吸い上げた水分を樹木全体に行き渡らせるために「導管」とよばれる血管のようなものが備わっています。伐採されフローリング等に製材されると、木材の水分は乾燥して導管のなかは空っぽの空間になります。こうした空間は空気層となって熱伝導率を抑え天然の断熱材になるのです。そのため、木材に触れた時にサラリとした爽やかな感覚があるのです。
とくにチーク材は導管が太く空気層が大きいことが特徴的です。広葉樹の代表的な樹種の顕微鏡写真です。(森林総研サイトより)この空隙の大きいところが導管です。チークは結構大きくて数もありますね。硬いといわれるローズウッドは少な目ですね。
また、無垢材には施工後も水分を吸湿し、湿度を下げる効果があります。ムシ暑い日に無垢材や漆喰など自然素材に囲まれた部屋に入ると何となくサラリとしているのは、こうした吸湿効果によるものです。こうして吸湿した水分は乾燥する冬に放出して部屋の湿度を上げる効果があります。
こうした木材の吸湿・放湿効果は「木が呼吸している」といわれます。天然の調湿材としての効果も無垢フローリング材には期待できます。
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