無垢フローリングの日焼け アジアンウォールナット編
無垢フローリングの日焼けについて、数回にわたって記事を掲載していきたいと思います。
今回はアジアンウォールナットの日焼けについて見ていきます。木材は紫外線を浴びると日焼けをします。これはどんな木材でも共通です。
色合いが赤くなるものや黄ばんでくるものなど樹種によって様々です。木質フローリングは、日焼けによって色合いを経年変化させていきますので、家具の配置やカーテンによる遮光などを想定に入れておいたほうが良いです。
それでは、弊社で販売しているアジアンウォールナットの実験結果です。
<実験方法>
日焼けの状態を明確にするため、カットサンプルの半分は紫外線が当たらないように目隠しをして、日のあたる窓辺に1年近く設置しました。
<結果>
無塗装品については、日焼けした部分は色が抜けたように淡い色合いになりました。目隠ししていた部分が元のチョコレートブラウンの素地色です。
一方、オイル塗装を施してから日焼けにさらされていた部分は、あまり日焼けが目立っていないように見えます。オイルの成分が色が抜けるのを防いだのでしょうか?
<無塗装品が日焼けした際の修復方法>
先ほどのくっきり日焼け跡がついたフローリングにオイル塗装を施してみましたが、日焼け部分と目隠し部分で明確に分かれてしまいました。日焼けした部分に対して何らかの処置をしてからでないと、オイルの上塗りだけでは対策としては弱い感じです。
そこで、サンドペーパーで日焼けした部分を研磨してフレッシュな部分を表してからオイル塗装を施しました。
見た目的には日焼け部分と目隠し部分の差が目立たなくなりましたので、対策としては良い結果だと思います。無垢材は複合フローリングと違ってサンディング研磨が可能なので、こうした日焼けに対しても解決策があります。
ただし、広範囲にこのサンディングを行うのは大変だと思います。そのため、アジアンウォールナットに関してはオイル塗装を施して、日焼けによる退色をある程度防ぐことが有効ではないかと思います。
次回はチーク材について、見ていきたいと思います。
リボスオイル塗布作業
本日は商品サンプル用にチークの乱尺品にリボスオイルを塗布しました。
チークは油分が多く無塗装でも自然な艶がでる樹種ですが、リボスなどの天然オイルを塗布すると木目が引き立ち色合いも濃くなります。今回のロットは縞チークが多く、オイル塗布をすると褐色の縞模様がブワーっと浮き立ちました。
チークは導管が太くオイル塗料の吸い込みが良いので、塗料がベタベタせずに綺麗に塗れます。今回使用したリボス社のアルドボスは艶消しタイプなので塗装後はマットな仕上がりで経年変化で味わいが深まったような色合いになります。
弊社では下塗り・仕上げ塗りと2度塗りを行います。塗布には洗車で使うような黄色のスポンジがコストも安く便利です。
一方、無塗装のまま使用して、時々ソープフィニッシュという方法でメンテナンスすると、数年かけてオイル塗装を施したような色合いに変化していきます。
施工後数年経ち、間接照明に照らされて、なんともいえない光沢を放っているチーク床材をみると、「少しずつ味わい深くなっていくなぁ」と感慨深いものがあります。
塗装作業をしていたところ不思議な杢目を発見しました。木材が波打っているわけではないのですが、さざ波が押し寄せるような波紋の木目が現れています。木目は木の育つ環境に合わせて木がバランスを取った結果だといわれますが(杢目について詳しいサイト)、こうした杢目をもつものはどんな状況で育ってきたのかと不思議になります。
このような杢目を発見した際には、樹木の育った環境を想像してみるのも面白いですよ。
お客様アンケートの結果
先月より第4回お客様アンケートを実施しております。これまで弊社のチークフローリングをご採用いただき施工後1年~3ヶ月経過された方にアンケートを配布してご回答いただきました。
ご回答いただいた皆様、本当にありがとうございました。ご回答いただいた内容やは、横浜事務所のスタッフだけでなくヤンゴン事務所のスタッフ・提携工場の方々に伝えます。
ご回答いただいた皆様から、弊社のチークフローリングに大満足で、出会えてよかったというお言葉をいただけました。このことは販売するものにとって何にも代えがたい有り難い言葉です。これからも良質のチークフローリングの提供を続けていく活力になります!
さて、皆様のアンケート結果よりわかった事をあげていこうと思います。
問、チークフローリングを施工したお部屋はどこですか? という質問に対しては、95%以上の方が「リビング」とお答えいただきました。また、50%近くの方で脱衣所・お手洗いの床材としてチークを選んでいただきました。チーク材はヨットやクルーザーのデッキ材にも使える水に強い材料です。ですから、水廻りの床材にも使用できます。
問、チーク以外で検討された樹種は? という質問に対しては、チーク以外は検討しなかったという方が半数以上でした。次にカリン・ウォールナットを挙げる方が多かったです。いずれも銘木です。カリンもチャンスがあれば取り扱っていきたい樹種です。
問、床材を決めるポイントは?という質問では、すべての方が「色合い」を重視することが分かりました。続いて、寸法安定性、価格、耐久性の順となっています。
問、家作り・空間作りで大事にしたい点という質問では、自然素材を使って癒しのある空間や使用しているチーク家具との統一感を大事にすることなどがありました。また、耐久性や素材本来の力を引き出すシンプルな作りという回答もありました。
問、弊社のチークフローリングに決めた理由という質問では、色合い・質感が優れている一方で低価格である点が多くの皆様に共通した理由でした。 良いものを安く提供して顧客満足度を高めるという弊社のモットーに合致した回答で自信がつきました。
自由記入欄ではお客様の家に訪問した方々からの評判も高いという記載も多くありました。実際に多くの方に見てもらって踏んでもらう事で、チークフローリングの素晴らしさが伝播していく事に繋がっていくと思っています。そして、何より施工したお客様に「ミャンマーチークにして良かったなー」と思ってもらえた事が最高です。
特に床材の素材感や質感にこだわりがある方にはミャンマーチーク オススメです。是非、サンプルを手にとって見てください。
チーク無垢フローリングのソープフィニッシュメンテナンス実例
暑くなったり寒くなったりと気温のアップダウンが激しいですが如何お過ごしでしょうか。
この季節は、子供が水遊びをして濡れた足で入ってきたり冷たい飲み物の結露などにより水ジミをはじめとする汚れがつきやすい時季です。店長宅も暑くてメンテナンスをサボり気味だったので、水ジミが多くついてしまった状態でした。
我が家の場合、子供が小さいのでお菓子をこぼしたりというのもあります。
先週末、関東地方はやや涼しかったので、恒例のモップ掛けを実施しました。本当は月イチくらいでやらないとなんですが・・・。
<用意するもの>
- 昔ながらの水拭きモップ
- バケツ
- オリーブオイルの石鹸
<方法>
- お湯2リットル程度にオリーブオイルの石鹸を適量(10gくらい)溶かし石鹸水を作る。カッターで刻むと溶け易い。
- その石鹸水を(12Lくらい)バケツの水で薄めます。
- モップを浸して、固く絞って、床をゴシゴシ。
- モップが乾いてきたら、また浸して絞ってゴシゴシ、の繰り返し。
なお、乾拭きとか綺麗な水で拭き取るとかは特になし。汚れがひどいなーと感じるところは何回か繰り返します。
水シミなんかは結構綺麗に落ちます。素足で歩いた感じは清掃後は「サラサラ」した感じになります。
小学生の子供が「お、なんか床が綺麗じゃん」と気付くレベルにはなりました!
(下の画像をクリックすると拡大表示します)
写真だとわかりにくいですが、広い範囲だと結構キレイになったと感じるので、充実感あります!
イメージとしては「石鹸水で汚れた床を洗う」感じです。是非お試し下さい。
以下、メンテナンスに関するブログ関連記事です。
無垢材のメンテナンス実験<水ジミ編>
メンテナンスが楽な無垢フローリング
経年変化で飴色になる無垢フローリング
30年経年変化したチークフローリング
無垢材のメンテナンス実験<水ジミ編>
年の瀬といえば、大掃除。普段は見過ごしているところも、一念発起でメンテナンスしてあげる時機です。
というわけで、チーク材のメンテナンスに関して、海外のサイトで面白い記事をみつけました。内容は、無垢のチーク材についてしまった水ジミをどのようにして回復するかということです。紹介するのはカナダのMarilynさんの方法です。 Marilynさんの方法とは、汚れにフキンをあててアイロンするだけというシンプルな内容。でも、やってみたという人からは称賛の雨!通常はサンドペーパーによるサンディングになるのですが、経年変化で味のある色合いになっている場合はペーパー当てるのは少し気が引ける・・・というときにもってこいです。
早速、自社のカットサンプルを使って実験しました。
水ジミだけではなく、醤油・ワイン・コーヒーと汚れのつきやすい液モノを用意して実験しました。実験内容は以下の通りです。
- 無塗装のカットサンプルに染みができるようにワザと汚れを5分ほど放置しました。
- その後、ふきん(今回は綿タオル)を下敷きにして、家庭用のアイロンをあてがい汚れを取り去る。
以上です。結果は・・・・
所要時間3分程度で水ジミは綺麗に取れました!! 醤油・コーヒーのシミも言われないと判らない程度に取れました。ワインは・・・手強かったです(ワイン染みはペーパー当てました)。
サンディングした時のように削りとるものではなかったので、無垢材自体の色合いの変化も少なかったです。ただし、表面が少し毛羽立つ感じになりました。(この毛羽立ちはゴワゴワした布やナイロンタワシで軽く撫でてやると取れます。)