チークの樹木写真
先日の出張の際、50年生くらいのチーク生木の写真を撮りました。ヤンゴン市内で見れるチークとしては、大きなものになります。
枝の先に、なにかフワフワしたような部分が見えますが、ここに種がついています。木の下には無数の種子がありました。
ここでミャンマーチーク あるあるです。
- ミャンマー産チークは天然林に自生し、多様な樹種の中で育つ広葉樹です。
- 特に落葉混成樹林でよく育ちます。
- チークの成長に最適な年間雨量は1,200mm~2,500mmです。
- 土壌はpH6.5~7.5で、カルシウムが多い土壌だと良いチークが育ちます。
- 強い日差しが必要な樹木です。特に苗木の時に日光が充分でないとよく育ちません。 現地では朝日が良く当たる東側斜面のチークは育ちが良いとされています。
- 最適な気温は27-33℃。凍結するような寒い場所では生育が難しいです。標高としては海抜900mまでが限度です。
- 現地では”熱を蓄えている”木として、ほんわか暖かい樹種と言われています(一方でピンカド材は”冷たさを蓄えている”とされ、ミャンマーのように気温の高い国ではピンカド材が好まれています)
日本でも育つかな・・・と思ったのですが、強い日差しが必須となると難しいですね。
ミャンマー産チーク材の特徴は過去記事のチーク材のデータもご覧下さい。
ミャンマー出張に行ってきました
ミャンマー出張から戻りました。
アウン・サン・スー・チー氏が政治活動を再開したり、ASEAN議長国になったり、ヒラリー国務長官がミャンマーを訪れたり(玄葉外相も追っかけ訪緬らしいです!)と民主化がドンドン進んでいるミャンマーです。実際、観光シーズンに突入したヤンゴンではホテルも欧米人観光客の姿が多く、トレーダーズホテルを始め主だったホテルは軒並み満室!飛行機も満席の大盛況です。そして、空港には公式のMoney exchangerができていました。しかも、レートが街中より良いです。(11月23日時点788チャット=1USD)。
木材業界の方は、電力が安定的に供給されるようになり、木材関連業種も新首都で建設されているホテル等への家具などのオーダーが入り活況です。一方、輸出に関しては、欧州の不景気で注文が減ったところに、現地通貨高で収益が圧迫されやや厳しい状況が続いているとのことです。木材業界では、これまでチーク材はMTEという木材公社の一括監督方式だったものが、森林省による管理に変更になりました。そして、より付加価値の高い木材製品を輸出することを目標としているそうです。
とにかく、日本からきた私には「ミャンマー、活気に溢れているなー」という印象を受けました。
さて、弊社で発注しているTS120の検品からです。製材したてのものを片っ端からチェックです。改善点があれば現地エンジニアに直談判。先日、千葉の大工さんに教えてもらった点を伝えたら、現地のエンジニアも納得!良い製品作りには相互信頼と理解が必須ですね。
イヤー、いつみても素晴らしい素材です。こちらの工場では主に欧州向けにクルーザーやヨットのデッキ材を供給しています。クルーザーやヨットのデッキ材は全て柾目引きになります。良い材料の良いトコどり。もちろん、このデッキ材は値段もずば抜けてます。(高いです)。
弊社の場合は、屋内のフローリングなので契約は板目材もOKとしておりますが、「できるだけ柾目にしてね」と現地のエンジニアにコッソリ依頼。で、こんな感じです。
100%とは行きませんが、柾目が多いです。現地の方の細かい配慮に感謝です。
さて、2012年は新しい商品を発表したいと考えております。
まずはヘリンボーン張りのチークフローリング。左図がヘリンボーン張りのパターン。右図はパーケット張りにしたパターン。いずれもいけます。サイズは15x70x420mm。新年1月には入荷予定です。W様、永らくお待たせしました。入荷次第ご連絡します。
また、現在入荷している50mm厚の無垢角材だけでなく様々なサイズの角材・板材も輸入していく予定です。
さて、工場にすごいサイズのチーク板材がありました。サイズは30x482x2,400mmの一枚板です。(写真下)
こんなサイズのチーク原板が欲しいという方は、遠慮なくメールしてください。
TU15やっと入庫しました
長いこと待ちわびておりましたTU15、やっと入庫しました。
雨がドシャ振りでしたが、早速倉庫へ検品行ってきました。既にコンテナ出し作業は終わっており、お待ちかねのTU15やチーク框材・集成材がズラリ。M様、F様、H様のご注文品は同日出荷します!
いつもより製造に時間がかかったのですが、モノ自体はチーク独特の油分が乗って、目の詰まった良いものが入りました。梱包用の箱を開封した時に漂うミャンマーチーク材の匂いはいつ嗅いでも良い匂いです。
では、2011年10月入庫の框材”TKM 9-49″お披露目です。
サイズは厚50 x 幅149 x 長2,800 mmです。
人口乾燥を施したミャンマー産本チーク 無垢角材です。ミャンマー産特有の縞模様が柾目で入っている木目のきれいな一本です。框だけでなく家具製作などにもいかがでしょうか。
今回は60本の框材が入荷しました。無垢の框材は一本ずつ木目が違います。同じ木目のものはありません。在庫表に写真を載せておりますので、是非チェックしてみてください。(在庫表)
続いてチーク集成材のT1200です。
チーク無垢材を幅接ぎした集成材です。
サイズは厚30 x 幅1,200 x 長1,200 mmの正方形タイプ。他にも30 x 600 x 3,000mm の長方形もございます。
こちらは階段の段板や踊り場、カウンタートップや机などの造作用に販売しています。とくにフローリングがチークで、階段も同じ素材にする場合によく使ってもらいます。また、1200角の正方形はあまりないサイズですが、折り返しの階段などの踊り場には最適サイズです。
なお、こちらも無塗装です。
そして、TU15 ユニタイプのチーク無垢フローリング(無塗装)です。
弊社定番のTU15です。サイズは厚15 x 幅90 x 長1,820mm です。縦方向にフィンガージョイントで継いで1枚にしております。
右から2本目と3本目の色合いにご注目下さい!
弊社製品の特長は、弊社スタッフが色味やトーンバランスを考えて接いでいるところです。そのため、ご覧のとおりユニタイプでも縦方向の色のバラつきが少なくスッキリした印象に仕上がります。ユニタイプは製材時に発生する短めの木片を継ぎ合わせて1,820mm長のフローリングにするのですが、当社秘伝の組み合わせ技術を駆使して色合い・トーンのバランスを整えております。
組み合わせ作業に手間はかかりますが、施工後に「やっぱりミャンマーチークにして良かった」と喜んでもらえればと頑張ってます。
お客様施工によるリボスオイル塗装例
やっと暑ーい夏が終わり涼しくなってきました。この夏はお客様のお宅に訪問して施工例を撮らせていただくことが多くありました。順次紹介していきますね。
まずはU様邸です。新居をご計画中の時にご夫婦で弊社ショールームにお越し頂き、TU15からTS120まで全ての商品をご覧頂きました。塗装方法についても打合せを行い、最終的にはU様ご自身にてリボス社のアルドボスとクノスを塗装しました。
オープンキッチンからドーンとダイニングリビングと繋がる空間です。TH90をご採用いただきました。リビング・ダイニングにはこだわりの一枚物を施工しました。一枚物は空間をスッキリ見せるので高級感があります。
オープンキッチンの建具の濃い色調とオイル塗装したチークの色調が空間を締まった感じにしています。ダイニング横にはオイルヒーターがあって寒い冬でもホンワカ暖かい食卓になりそうですね。
階段は壁と同系色にすることで統一感が出ています。うっすらと木目がみているのもいいですね。ドア枠や巾木などは壁の色と合わせることで統一感があります。
キッチンの床にはTU15を施工し撥水効果の高いクノスを塗布しました。手前はダイニングから続くTH90になります。クノスは3分艶でアルドボスは艶消しになります。微妙な違いですがクノスの方がやや光沢感があります。
キッチンカウンターの側面のラインを見切りとして、内側にTU15です。そのため、ダイニングからは床材の種類が変わったのが見えないので違和感がありません。
こちらはTU15ユニタイプにリボス アルドボスを塗布したアップの画像。U様に「ユニタイプもかなり格好いい」と褒めていただきました。弊社のユニタイプは、ユニを組み合わせるピースを自社のスタッフで選んでいます。ひと手間かかるのですが、これが仕上がりの違いに如実に出るんです。
U様にて行った塗装工程でも、240番手のサンディングペーパーで下地調整を行っていただくなど丁寧な塗装作業をしていただいたのでDIYとは思えないキレイな塗装に仕上がっておりました。
U様によると、オイル拭き上げにはワイプオール(日本製紙クレシア)がとても役に立つとのこと。今度、塗装作業の時に試してみたいです!
チーク無垢フローリングのソープフィニッシュメンテナンス実例
暑くなったり寒くなったりと気温のアップダウンが激しいですが如何お過ごしでしょうか。
この季節は、子供が水遊びをして濡れた足で入ってきたり冷たい飲み物の結露などにより水ジミをはじめとする汚れがつきやすい時季です。店長宅も暑くてメンテナンスをサボり気味だったので、水ジミが多くついてしまった状態でした。
我が家の場合、子供が小さいのでお菓子をこぼしたりというのもあります。
先週末、関東地方はやや涼しかったので、恒例のモップ掛けを実施しました。本当は月イチくらいでやらないとなんですが・・・。
<用意するもの>
- 昔ながらの水拭きモップ
- バケツ
- オリーブオイルの石鹸
<方法>
- お湯2リットル程度にオリーブオイルの石鹸を適量(10gくらい)溶かし石鹸水を作る。カッターで刻むと溶け易い。
- その石鹸水を(12Lくらい)バケツの水で薄めます。
- モップを浸して、固く絞って、床をゴシゴシ。
- モップが乾いてきたら、また浸して絞ってゴシゴシ、の繰り返し。
なお、乾拭きとか綺麗な水で拭き取るとかは特になし。汚れがひどいなーと感じるところは何回か繰り返します。
水シミなんかは結構綺麗に落ちます。素足で歩いた感じは清掃後は「サラサラ」した感じになります。
小学生の子供が「お、なんか床が綺麗じゃん」と気付くレベルにはなりました!
(下の画像をクリックすると拡大表示します)
写真だとわかりにくいですが、広い範囲だと結構キレイになったと感じるので、充実感あります!
イメージとしては「石鹸水で汚れた床を洗う」感じです。是非お試し下さい。
以下、メンテナンスに関するブログ関連記事です。
無垢材のメンテナンス実験<水ジミ編>
メンテナンスが楽な無垢フローリング
経年変化で飴色になる無垢フローリング
30年経年変化したチークフローリング