ウィリアム・モリスのカーテンとチーク無垢フローリング
幅広一枚ものTS120を施工いただきましたO様邸にお伺いしてきました。O様には、弊社ショールームにお越しいただいて実際の商品(業界用語で言うマモノ、真物)を手にとって、踏んでいただいて決めていただきました。建設会社から提示される選択肢からではなく、O様ご自身で床材・壁紙・廻り縁など使用する部材や建材を吟味して支給されたとのことです。
実際お伺いしてO様のこだわりやセンスが詰まった空間をみると、部材一つ一つにストーリーがあってそれらが雰囲気をだしているのだなぁーと感じます。
床は幅広一枚ものTS120の本チーク無垢フローリング。ソファカバーとカーテンはウィリアム・モリス。ゴールドのブラインドをあげると海を一望できます。
O様いわく質の良いもの同士を組み合わせることこそが極上の雰囲気を作りだせるとのこと。O様のイメージに弊社のチークフローリングがぴったりとマッチして良かったとのことです。販売者冥利につきます!
写真手前のテーブルは、インドローズ(バリサンダー)の一枚ものテーブル。板目が綺麗なテーブルです。耳付きなのですが、脚がネコ脚で縦長フォルムなので和風に見えず部屋の雰囲気にぴったり。テーブル下のペルシャ絨毯も天然染料なのでチーク床材に合いますね。
夜、ウィリアム・モリスのカーテンを閉めて室内灯の中で見ると、チークフローリングがまた違った表情になるそうです。カーテンを閉めてもらって写真を撮ってみました。
右の写真は主寝室です。こちらはウィリアム・モリスの壁紙xカーテンとなっておりました。フローリングを囲むように大理石が敷いてあります。緑基調で落ち着いた雰囲気です。
O様邸のほかの階はチーク以外の樹種でまた違った雰囲気になっていました。
O様が持っているイメージが体現された素敵なお宅でした。そして、TS120を実際に敷いてみたところ、色・木目がカーテンや絨毯とマッチして本当に良かったと言って頂けました。床材は簡単に取替えができないので、思い切ってチークにしたけどそれが正解だったとのことです。
センスとアイデアの詰まったO様邸の事例は、参考になるところが多く一度に紹介しきれないのですが、このブログで少しでも雰囲気が伝われば幸いです。
無垢フローリングの張り方 イロイロ
前回の出張ではヤンゴン市中心から少し離れたインヤーレイクホテルに泊まりました。インヤーレイクホテルはヤンゴンの中でも由緒ある古いホテルになるのですが、湖畔の静かな環境でロビーから客室までチーク材をふんだんに使ったホテルです。他のホテルに比べると、欧米系のゲストが多い感じがしました。
ロビーにはヘリンボーン張りとパーケット張りが組み合わさっていました。いい感じに使い込まれてます。
日本のフローリングのように面取りはしておらず、現地では施工後にサンダーをかけて表面を磨くそうです。
こちらは客室前の廊下に敷きこまれていた市松模様のパーケット貼りです。ロビーに張ってあったものと比べると小さめでした。幅50mmで長さ150mmくらいでしょうか。
色の濃淡を組み合わせて綺麗な市松模様を作っています。チークは濃淡の違いが結構ありますが、それを上手に使っていますね。以前、僧院で施工しているところを見たのですが、色を選り分ける専門の職人がいました。張る職人さんは、色分けされたものをかんなを使いながら長さを併せて張りこんでいましたが、施工は大変そうでした。
ちなみに、工場でパーケット張りのフローリングを見せてもらったのですが、本実加工がありません。
客室内はヘリンボーン張り。フローリングは、短尺で上のパーケット張りのものと同じサイズです。
こうやってみると今度は色の濃淡があまり気にならないですね。よく見ると時々濃い色合のものとかが混じっていますが・・・、うーん不思議です。
ホテルロビーの奥は土産物屋さんが並ぶ廊下になるのですが、スキップフロアになってます。
チーク材の階段框、長尺の一枚ものでした。迫力があります。
土産物屋さん通りは、パーケット張り。
ミャンマーの水掛け祭後に行ったので、宿泊客も少なくとても静かでした。ちなみにインターネットはロビーのみWi-fiが繋がりました。客室からは残念ながら湖がみれませんでした。もし行かれる方はレイクビューの部屋を指定した方が眺めが良いですよ!
フローリングの張り方についての記事一覧
朝鮮張りのオーディオルーム
無垢フローリングすだれ張りの施工事例
無垢フローリングの張り方 イロイロ(このページ)
ミャンマーチークの丸太
先日の出張では、ミャンマー政府木材供給公社のチーク丸太ストックヤードを見学してきました。これだけの量のチーク原木を見ることはめったにないので、写真をたくさん撮りました。弊社スタッフもこれほどの量を一度に見ることはなかったようで、中年のオジサン2人ではしゃいできました。
広大な敷地に入札を待つ丸太が積まれています。これらは全てミャンマー産本チークになります。このストックヤードで一山ずつ精査していくだけで何日間かかかりそうです。
化粧合板の表面材やヨットやクルーザーのデッキなどの使用するハイグレードなものから現地市場でフローリング等に使用するためのリーズナブルなグレードのものまで玉石混交です。
写真だと少しわかりづらいのですが、原木を見ただけでも、表面が茶系統のものから黒系統のものまで色合いが様々です。また、スラッとまっすぐ伸びた丸太からヒネリが入った丸太や瘤のある丸太など、天然チークの丸太ならではです。
それぞれグレード毎のロットに分けられてセリにかけられます。断面にはグレードやロット番号がわかるように文字が記載されています。左の写真はいずれもグレードが高い原木で、化粧板や家具・クルーザーデッキなどに使用される品質のものです。大口径でスラッとした丸太です。色合いも良さそうです。弊社のソリッド一枚ものもこのグレードから挽くことが多いです。というのも、長尺のものの歩留まりを考えると、欠点の少ない素直な丸太からとるのがコストパフォーマンスが良いからです。
ただし、弊社のサプライヤー曰く「実際に鋸で挽いて切り口を見るまでは安心できない」とのことです。というのも、挽いてみて初めてワレや虫食いなどの欠陥が見つかる場合があるからだそう。
さて、この丸太に空いている穴はナンでしょうか?
答えはチーク材を牽引するために鎖を通す穴。そして、ミャンマーでこうした大きなチーク材を運ぶのは象さんの役割なのです!象による運搬というのは、重機などで運ぶ方法と比べて、一見非効率に見えるのですが道路状況が良くないミャンマーでは最適な方法なのです。また、ゆっくりと運搬することで急速な乱開発を抑える効果もあるのです。
またがってみました。大きさがわかるでしょうか。ところで、木に またがることってあまりないですよね。
こちらは皆同じマークがしてありました。買い付けたバイヤーのものですが、すごい量。この山以外にも別の場所にも同じマークのものがありました。見た目はブラジルの国旗のような色合いですが、表記に「ムンバイ」とあったのでインド向けでしょう。
比較的低いグレードのものですが、買い付ける量がすごいですね。さすがに人口12億人の国です。
次回は現地のホテルで見た色々なフローリングの張り方について書きます。皆様、よいGWをお過ごし下さい!
ミャンマー出張から戻りました
本日、ミャンマーから戻りました。今回はシンガポール経由で少し長めの出張でした。
今年のミャンマーは去年に比べて暑くないので快適な旅でした。曇りの日や雨がぱらぱら降ることも。おかげでアクティブに動くことができたので、商談・検品・フィールド調査(観光)と充実した内容でした。
近年では中々いけなかったシュエダゴンパゴダにも久しぶりにお参り。
この時期の昼間だと大理石の床が熱すぎて歩けないので、夕暮れから行きました。いつきてもすごい迫力の大伽藍、でも周りから聞こえてくるお経や鐘の音で癒されるのでいつも長居をしてしまいます。シュエダゴンパゴダはヤンゴン市内でも一番高い丘の上にあり、夜風が吹き上げてきて結構涼しいです。そのためか、夜になってからはお参りにくる現地の方が多くなりました。
今年は自分の誕生日の曜日を調べていきました。ミャンマー仏教では、自分の生まれた曜日によってお祈りを捧げる動物が決まっており、シュエダゴンパゴダには各曜日毎にお祈りするその仏像が鎮座しております。地元の方のお祈りを見てると、自分の曜日の仏像にお水をかけたりお線香やお花を献じてます。そして、その前の大理石の床に座ってひたすらお祈り。
私は日曜日生まれなので、ガルーダ。水掛けにチャレンジするも、ガルーダは結構混んでいます。みんな日曜生まれの仲間ですね。
Pray for Japan 日本の復興と繁栄を切にお願いしてきました。
次回以降、チーク原木やフローリングの張り方バリエーションなどを紹介していきます。
ミャンマーからの祈り
震災から1ヶ月経ちました。余震が収まらず、原発問題も解決のめどが立たず不安な日々が続きます。
そんな中でも被災地の方々やボランティアの方々による復興、お疲れ様です。
少しずつですが仮設住宅の建設が進んでいるとニュースで見ました。工務店の方々と話すると、構造用合板が不足している等聞きます。しかし、皆さん一様に「近いうちに在庫状況は平常になるだろう」とのことです。新聞なんかでも徐々に生産が戻っているとも。復興に向けて皆でがんばりましょう。私も、通常通り以上に仕入れをして、生産・復興の一助になればと思ってます。
先日の余震について、弊社でサポートしているミャンマーデイケアセンターの所長から励ましのお手紙をいただきました。
以下、和訳です。
「3回目の地震があったと聞きました。津波は発生しなかったとのこと、主に感謝します。(キリスト教の方です)ただ、神はなぜこのような試練を日本の方々に与えるのでしょうか。日本の皆さんは穏やかで優しく、世界の恵まれない方々を助けてきたというのに。これ以上の困難がないことを願っております。」
日本の立場にたった応援のメッセージに目頭が熱くなります。今まで、私たちがやってきた世界の国々への支援は間違っていなかったし、今回は私たちが困っていたので世界各国から支援が向けられました。
助け合いですよね。ホント。今は寄付や支援物資を送るとかしかできませんが、チャンスがあれば被災地へボランティアへ行って復興を手伝いたいです。
ミャンマーでは続々と生産が行われています。さらに在庫増すように近々現地にいって追加発注してきます。また、デイケアセンターへの支援も行ってきます。この支援は毎年変わらず行います。
下の写真は出荷を待つTH90と検品状況です。