チーク無垢材の経年変化事例 横浜 氷川丸
以前30年経過したチークフローリングを紹介しましたが、今回はなんと施工後80年経過したチークを見学に行きました。場所は横浜 山下公園に係留している氷川丸です。昭和の時代を生き抜いた豪華客船で現役当時の装飾を残している貴重な歴史資料にもなっています。
1930年に竣工した氷川丸は横浜~シアトルを結ぶ豪華客船で、チャーリー・チャップリンや秩父宮雍仁親王、ノーベル賞受賞者の小柴昌俊氏や下村脩氏が乗船しました。豪華客船らしく1等船室の内装はフランス人デザイナーのマルク・シモンの設計によるアール・デコ調のクラシカルな装飾です。実際に見て回る船内見学ルートでは、当時のサインや什器などを実際に見ることができます。これがまた、ノスタルジックで格好いいんですよ。
アンティークな時計・船具・ランプに囲まれたオーディオルーム
TU15を納めさせていただいたI様邸を訪問しました。オーディオルーム・アンティークのコレクションルーム・作業場を兼ねた書斎です。コツコツと集められたアンティーク道具がズラリと並んでおり、映画の中の1シーンのようなインテリアです。
チークフローリングにはアレスコ(関西ペイント)のチークオイルを塗布されています。チークの風合いを損なわないマットで深い色合いの仕上がりです。
チーク無垢板に、マリンランプやアンティークスイッチが並んでおりランプの光で綺麗な陰影を作っています。ほんのり浮かび上がるチークの木目に真鍮のゴールドが雰囲気あります。チーク材はヨットやクルーザーなどのデッキ・内装に使われる樹種で船具系小物との相性は抜群に良いです。
さらに建具の背板としてTU15のフローリングを利用いただきました。アンティークの持つ雰囲気を活かしながら、チーク材が馴染んでますね。下段に鎮座しているのは懐中電灯です。格好いいです!
オーディオルームにチークフローリングを施工される方が多いです。建築家・吉村順三氏の設計した八ヶ岳音楽堂もチークフローリングです。チークフローリングの音響効果については、今後の研究課題ですね。
30年経年変化したチークフローリング
もう2月になってしまいましたが、今年1回目のブログです。皆様あけましておめでとうございます!(あいさつ遅すぎですね・・・)
チークフローリング・框材を納品したお客様のところで貴重なものを見せていただきました。施工後30年が経過した本チーク無垢フローリングです。
弊社が納品したものではありませんが、インド産の天然本チーク材を日本でフローリングに挽いたものだそうです。無塗装のまま使って30年が経過し、すばらしい艶を放っています。まさに住人の歩行によって、自然に磨かれた床材です。
以前、お客様にいわれて「なるほど」と思ったことは、「無垢の本チーク材は、施工後からどんどん味が出て、風合いが増していくところが魅力的」ということでした。
一般的な工業品は新品のときが一番美しく、徐々に劣化していくものです。
一方、無垢床材は時間とともに味わいがでて艶を増していきます。時間が経つほどに価値あるものになっていくビンテージワインの様ですね。
長期優良住宅の普及が政府の政策で促進されています。良いもの大切に長く使うことは、経済的にも環境のためにもとても良いことだと思います。そして、2世代・3世代と長く住む家には、時間とともに美しさを増し、耐久性がズバ抜けて優れているチーク床材がピッタリです。
古民家xチークソリッド
古民家のリフォーム「新築そっくりさん」でチークソリッドをご採用頂いたI様邸へお伺いしました。和風の広々した玄関を通ってリビングに入ると、まずは隆々とした立派な梁が目に飛び込んできました。天井を取り払って梁を現したとのことです。
思わず見とれてしまうほどの存在感がありました。この梁から屋台骨として長年家を支えてきた歴史を感じました。
さて、肝心の床材は90幅ソリッドタイプのTS90です。
黒い柱と白い壁にチークソリッドの床がマッチして、モダンな感じです。時間が経つとともに味わい深くなるという点が、無垢のチーク材を決めていただいたポイントでした。
実際に生活していただいた感想は、「暖かくて、意外と汚れにくい」とのことです。施工後に蜜ロウワックスを うすーく塗りました。薄く塗ったので、無塗装のような良い風合いがでてます。
I様邸はリビングの横が和室なのですが、この和室も雰囲気があり、またチークともマッチしていい感じです。
やはり日本人なので、和風な感じがとても落ち着きます。ついつい長居してしまいました。
経年変化で飴色になる無垢フローリング
施工例を更新しましたので、よろしければご覧下さい。TU15とTS90を更新しました。
さて、ミャンマー産の本チーク材は天然の油分を沢山含んでいるので経年変化で綺麗な飴色になっていきます。
本チーク材は製材当初の色味が良くない場合がありますが、経年変化で綺麗な飴色になっていき、表面がやや光沢を帯びてきます。特に油分を豊富に含んでいる場合はこの変化が綺麗に出ます。
下記の例は2008年2月に入庫したチーク材の経年変化を比較した物です。無垢材の半分を密閉して外気に触れいないようにして、製材当初との色味を比較しました。
経年変化で飴色になった部分はチークの油分が抜け、ツヤツヤした触感になってます。一方、ブチ模様が残っている部分はチークの油分がまだ残っている状態でした。
また、黒いシミ状のものは殆ど抜けました。
他にも数例用意しましたが、結果は同じような物でした。
他の例については、弊社にて用意しておりますのでご覧になりたい方は遠慮なくご連絡ください。
補足ブログ記事
30年経年変化したチーク無垢床材(無塗装)