銘木ミャンマーチークの無垢フローリングの価格が決定される要因を多方面から解説しました。
また、近年無垢フローリング価格が全般的に上昇している原因についても言及しています。
無垢材は樹種によって価格が変わります
オーク(ナラ)やバーチ(カバザクラ)と比べると、チークやウォールナットは銘木とされており、高値で販売されていることが多いです。それは、チークやウォールナットの無垢材は、オークやバーチと比べると希少性が高く、市場での取引価格も高価なためです。銘木と呼ばれる樹種は以前より国際的に高値で取引されております。
無垢フローリングの価格は近年上昇傾向にあります
中国を始めとした途上国の経済成長により、チークやウォールナットなどの銘木に対する需要が強くなり、取引価格は年を追うごとに高くなってきました。また、ミャンマーでは政府の森林保護政策により、伐採量が減少して市場に出るチーク材が少なくなってきております。これも価格上昇の一因となっております。
チーク材の原産国による価格差について
同じ樹種ではありますが、インドネシア等の植林チークと比べて、ミャンマー産の天然チーク材の市場価格は高価です。天然林から産出されるミャンマーチークは、成長が遅いので目が詰まっており、チーク材特有の油分が豊富なため、チーク材が持つ樹種特有の優位性が際立っております。その事が世界的にも評価されており、取引価格が高くなっています。
丸太の質による価格差について
ミャンマーチーク原木市場では、大口径の丸太で年輪の目が詰まっているもの、真っすぐな丸太で曲がりや捻じれのすくないもの、枝付きが少なく節が少ないもの、以前より優れた丸太を算出していた地域から出たものなどが良質な丸太とされております。こうした丸太の状態によってグレード分けされ、オークションにて現地取引価格が決まります。
材料の寸法による価格差について
幅広材や長尺材は、一本の丸太から製材できる量が限られているので希少性が高くなり、取引価格は高価になります。 なお、海外製材業者との取引では立米単位で価格が形成されることが多く、厚みが薄くなればなるほど、1立米から生産される面積が多くなるので、平米単価は安くなります。北米や欧州でみられる18㎜厚の無垢フローリングは、日本で標準的な15㎜厚品と比べて割高となります。 日本では平米単価や坪単価での流通が主流なので薄いものの方が安価にできます。
フローリングサイズによる価格差について
材料寸法による価格差より、幅広・長尺のものほど高価になります。例えば、弊社製品のTS120は120㎜幅x1820㎜長の一枚物を丸太から削り出して製品化しますが、このサイズの途中に節やワレなどがあると、規格外として製品になりません。晴れて製品となったものは希少価値が高くなります。 一方で、欠点部分以外の短尺材を有効活用できるユニタイプや乱尺タイプは同じ樹種でも歩留りがよくなるので、価格を安くすることができます。
流通経路による価格差について
従来は輸出入商社等が仕入れたフローリング材を日本国内の木材卸売業者が引き取り、そこから小売業者や施工会社へ販売し、施工現場へ納材されるという流通形態が主流でした。昨今では、インターネット等の流通における変化により、当社のような輸出入商社がお施主様へ直接販売することも可能になり、従来の流通過程でオンされていた手数料等を節約することができるようになりました。つまり、BtoBからBtoCになったことで、流通経路による価格差を解消することができるようになりました。
商品種別による価格例について
35㎡のLDKにミャンマーチークを採用した場合の、フローリング代の概算値を以下に示します。
(2019年2月18日現在の価格表より)
商品番号 |
商品名 |
平米単価 |
平米数 |
概算値(送料別) |
TU15 |
チークユニタイプ |
¥7,200 |
35 |
¥252,000 |
WRK120 |
チーク幅広乱尺タイプ |
¥9,400 |
35 |
¥329,000 |
TS120 |
チークOPC幅広一枚物タイプ |
¥14,000 |
35 |
¥490,000 |
なお、運賃は東京23区内で6,000円になります。