ミャンマー産チーク 品質を守る鍵

チーク材の流通・サステナビリティ

ミャンマーの基本政策

ミャンマー森林省は1995年に森林政策を刷新し、チークなどの貴重な天然資源を産み出す豊かな森を次世代へ引き継ぐために、持続可能な各種の施策を実施しております。

原木の伐採

象によるチーク無垢材運搬

1856年から150年以上続いている30年周期の伐採基準(Myanmar Selection System, MSS)では、計画的な伐採が行われております。具体的には年間成長率と胴回りの大きさを測り、成熟したとされるチークに「巻枯らし」を行い、木のヤニ除去・含水率の低下を行います。その後、重機を使わずに象によって大河まで運び、原木を筏に組んで ヤンゴンまで下ってきます。こうした原始的な運搬方法は過度の乱開発からチーク原生林を守っている一助となっています。

チークの原産国と輸出国

チーク無垢材を運ぶトラック

世界中のチーク材の多くはインドネシアとミャンマーから輸出されております。
ミャンマー産の天然チークはインドネシアの植林チークなどとは明確に区別され取引されています。それは、色合いが優れている事に加え、ミャンマーでは英国植民地であった150年以上よりチーク材の国家管理を実施しており、未成熟なものがなく目が詰まった高品質なチークを安定的に供給してきたからです。

また特に注意すべき事として、いくつかのベンダーではミャンマー産以外のチークが「ミャンマーチーク」として出荷されていることです。多くのベンダーでは東南アジアで生育するものは全てミャンマーチークと称するケースが多々あります。もし貴方が原産地にこだわるのであれば、原産地が本当にミャンマーであるのかどうか確認することをお勧めいたします。

ミャンマーの植林計画

チークの植林

計画的な伐採に加え、これからのミャンマーチークは、良質の原木から種を取り栽培することで、植林材の品質改良及びを、ハイブリッドなチークの研究が将来を見据え進められております。特に1998年からは40年周期の年間8,100haに及ぶ植林計画が進んでおり、限りある資源を枯渇させずに循環させていく試みが実施されています。

ミャンマーチークの6つの特徴